人工授精治療
人工授精(Intrauterine insemination, IUI)治療とは、薬を使って排卵を誘発し、その周期の卵子の量を増やし、エコー検査と血液検査により卵子の大きさと成熟具合を観察しながら、最良のタイミングで排卵促進の注射により成熟な卵子を排出させる治療です。
また、精子はラボにて状態の良いものだけを選び、子宮腔内に注射、精子と卵子は自力で受精します。精子が膣や子宮腔で不利な影響を受けることを避けることで、妊娠につながります。
人工授精治療が必要となる可能性のある方
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原因不明による不妊の方:一般的な検査で特に問題が見つからなかったのにも関わらず、妊娠することができない。
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子宮腔内の問題がある方:頸菅粘液の不足や抗精子抗体が陽性
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子宮内膜症の方
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慢性的な排卵障害や多嚢胞性卵巣症候群の方
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性交障害や射精障害の方
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軽度から中度の男性不妊の方:精子の数や運動率がやや少ない。
重度の男性不妊や卵管閉塞、または高齢の不妊症の方、特別な状況で体外受精治療に進んだほうがいい方を除き、上記のような原因でなかなか妊娠出来ないご夫婦にとって、人工授精は経済的負担が比較的少ない有効的な治療方法となります。
治療の流れ
生理中かどうかに関わらず、どのタイミングでも初診にお越し頂けます。医師の診察をお受け頂くことで、あなたに最適な治療プランを作成いたします。
初診ではカウンセリングの他に不妊治療を行う上での基本的な検査を行います。検査内容は、血液検査、尿検査、精液検査、エコー検査、子宮鏡検査などです。
まずは基本的な検査を行った後に、徐院長が患者様の状況に合わせてアドバイスをいたします。もう少し運動をした方がいいのではないか、中国医学で身体の調整を行った方がいいのではないかなど、身体をより良い状態に整えてから治療に入ることで、より優れた結果を得ることができます。
妊娠した後は、2週間に一度診察します。エコー検査、採血検査を行い、母体と胎児の健康状態をチェック、妊娠中もケアを続けます。妊娠12週目で本センターを卒業となりますので、母子手帳を貰いに行ってくださいね。
治療の大まかな流れ
※この治療計画はあくまでも参照用であり、個々の状態によって異なります。
STEP 1
【月経開始1日目~3日目】初診
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月経1日目~3日目に診察します。専属の生殖カウンセラーがつき、患者様への治療内容のカウンセリング、薬に関するご質問への回答、結果報告などを行います。
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事前に以下の書類をご準備いただき、ご提出ください。
【必要書類】
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ご夫婦の身分証明書(パスポートと健康保険証)
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婚姻証明書(台北駐日経済文化代表処にてご取得ください。)
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半年以内に行った性感染症の検査結果(B型肝炎・C型肝炎、エイズ、梅毒)
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過去の治療の資料や検査結果
<台湾で婚姻届を提出されている方>
ご夫婦共に身分証の原本をお持ち下さい。身分証の裏面に配偶者の情報が記載されている必要があります。もしご夫婦のうち片方が外国籍の方の場合は、戸口名簿(台湾の住民票:ご提出時からさかのぼって3ヶ月以内のもの)をお持ちください。
<日本で婚姻届を提出されている方(身分証の裏面に配偶者の記名が無い方)>
台湾に来られる前に台北駐日経済文化代表処にて戸籍謄本の認証手続きを受けてお持ちください。
STEP 2
【月経開始7日目~10日目】排卵誘発
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月経7日目~10日目に診察します。
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治療周期になりましたら、お薬で排卵誘発を刺激し卵胞の数を増やします。排卵誘発のお薬には飲み薬の他に注射もあります。
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経膣エコーで卵胞の大きさや育ち具合を確認すると同時に、採血検査でホルモン値(E2)の変化も観察します。
STEP 3
【月経開始11日目~13日目】採精と精子注入
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採精は人工授精当日に当院で行います。採精容器の名前を確認した後、採精室にて採精をお願いします。
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精子は洗浄した後、医師が質の良い精子を専用のカテーテルで子宮腔内部に注入します。およそ5~10分ほどで終了し、麻酔は不要です。
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術後は横になったまま15分ほどお休みいただきます。
STEP 4
【月経開始26日目~28日目】妊娠判定
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月経26日目~28日目に妊娠判定を行います。
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妊娠判定までの期間は黄体ホルモンを補充し、2週間後の妊娠判定日を待ちます。
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妊娠判定当日は、当院にて尿検査による妊娠判定を行います。血液検査によるホルモン値の報告は翌日となります。
治療中に行う検査
人工授精治療中に行う可能性のある検査は下記のとおりです。
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子宮鏡検査
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エコー検査
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採血
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