胚培養室(ラボ)の紹介
ラボが中心
当院はラボを中心に設計されており、採精、採卵、移植を行う手術室がすぐ横にあります。
それぞれの空間には空気の清浄とコントロールを行う装置と一定の温度を保ったまま検体を運べる通路があり、検体を扱う過程において検体が何らかの影響を受ける可能性を低くします。
胚の培養室の温度と湿度は厳しく管理、記録されており、培養室内の環境を安定したものに保つ為の検討が重ねられています。
その他、培養室の清潔度はクラス1000を維持しており、Coda Towerを配置することで、ほこりや揮発性を有する気体が検体に与える影響を避ける役割を果たしています。
RI Witness System
RI Witness System
RI Witness Systemとは、「誰が何を どこで いつ行ったか」というプロセスを一元管理できるシステムです。このシステムを患者様の胚や配偶子と連動させることで、全プロセスにおいて検体の取り間違えなど人的ミスの可能性を減少させ、胚培養士を含むスタッフが作業を正確かつ効率的に行うことができます。
RI Witness Systemに関する研究結果によると、システムの導入により、正確にラボのプロセスを全て記録することができ、人的ミスは0.2~5%と極めて低くなったことが明らかになりました。このように、RI Witnessは、人的ミスの発生率を抑えることに有効であることが証明されています。
1、治療開始時にチップ認証を作成
2、手術前に本人確認
3、受精卵を認証
4、培養皿取り換え時の認証
5、移植と冷凍前の認証
RI Witness
インキュベーター
当院では蓋付きのインキュベーターを使用しており、卵子や受精卵それぞれ1部屋で培養を行います。そうすることで、何度も開閉を繰り返す必要がなくなり、培養温度に影響がありません。各部屋に独立したチューブラインがあり、超高純度ガス99.999%を使用して最良の培養環境を作り出します。
インキュベーター
タイムラプス監視システム
最新のタイムラプス監視システムを導入しており、胚をインキュベーターから取り出すことなく、正確に胚の成長を観察・記録することができます。また、専門知識を用いて患者様に最適な胚をお選びしています。
タイムラプス監視システム
無菌操作が可能な設備
胚培養室と手術室は無菌操作が可能な作業台で連動しており、卵子を取り出した後から胚になるまでの間、安定した温度と清潔な空気の下、移送や保存を行うことが可能です。操作台には加熱の機能も備わっており、検体を操作する過程でも恒温の下で操作ができます。
無菌操作が可能な設備
顕微操作システム
顕微操作システム
顕微操作システムは操作台の中に設置してあり、操作を行う上での安定さ、清潔な空気と恒温の状態を作り出しています。
倒立顕微鏡をメインとし、顕微操作を行うアームとレーザー照射によるアシストハッチング機能を備えています。卵細胞質内精子注入法(ICSI)やアシストハッチング、着床前スクリーニングなどを行う際に用いられます。
受精卵と卵子の貯蔵タンク
貯蔵タンクは清潔な室内の貯蔵空間に設置されており、長期間にわたり卵子や受精卵をマイナス196度の液体窒素の中に保存しています。
専門のシステムで24時間の入出庫、保存期限、液体窒素保存量のデジタル管理を行っており、人的ミスの発生を防いでいます。
受精卵と卵子の貯蔵タンク
男性不妊の検査室
男性不妊の検査室
検査室には全自動精子運動解析装置が配置されており、この装置はコンピュータと連動して検体である精液を分析し、正確な精子の量、運動率や形状などを正確に記録することができます。
また、ラボには無菌操作が可能な作業台や温度調整可能な遠心分離機、凍結設備が備わっており、その後行われる精子の洗浄や凍結、融解作業を行うことができます。
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